運命とは、最もふさわしい場所へと、貴方の魂を運ぶのだ。
           ——ウィリアム・シェイクスピア

船旅の最中嵐に遭遇したヴァイオラは、遠く離れた地に漂着。
帰る術もなく、女の身で生き抜くためにはと、男装し、
オーシーノー公爵に仕えることに。ところがこの男、極端な人嫌い!! 
初めは戸惑うヴァイオラだったが、本当は不器用なだけの彼に、気づけば恋をしてしまう。
そんななか、彼の様子もどこかおかしくて……!?
「オーシーノー様、私は男、ですよ!?」珠玉の喜劇ラノベ化!

著:吉村りりか イラスト:雲屋ゆきお
定価:[本体640円+税] ISBNコード:978-4-04-728009-0

「十二夜」キャラクター

ほしおさなえ

作家。1964年東京生まれ。著作に『活版印刷三日月堂 星たちの栞』(ポプラ文庫)、『空き家課まぼろし譚』(講談社文庫)、『みずうみの歌』(講談社)、『夏草のフーガ』(幻冬舎)など。『お父さんのバイオリン』、「ものだま探偵団」シリーズ(すべて徳間書店)などの児童書も手がける。

作家・ほしさなえ先生よりコメントをいただきました!

 古典というと、堅苦しいのでは……?と思われがちですが、そんなことはありません! 男装の少女、人嫌いの公爵、引きこもりの伯爵令嬢……そんな魅惑的な設定も、勘違いの連鎖によるラブコメ的ドタバタも、すべてシェイクスピアの原作そのまま。ただし、内面描写にはしっかりとラノベ的脚色がほどこされ、ロマンチックな恋愛要素がぐんと高まっています。『十二夜』の多様な人物の織りなす物語に、きっといまの人たちも夢中になることでしょう。作者の吉村りりかさんは大学での教え子(小説創作の授業)。演劇好きのご両親といっしょに子どものころからシェイクスピアの演劇に親しんできたと聞いています。そしてファンタジー作家を目指し、いまはゲームシナリオの仕事も。シェイクスピア×ラノベは古典演劇もラノベもゲームも空気のように自然に吸収してきた吉村さんならではの企画と感じました。『十二夜』はドタバタ、ハラハラ、そしてなにより恋のドキドキが詰まった物語です。舞台はそのまま、でも現代人の目線でシェイクスピアの世界を体感できる! きらびやかで奥深いシェイクスピアの世界への入口としてもぴったりと思います。

誠の恋をする者は、みな一目で恋をする。
   ——ウィリアム・シェイクスピア

女の子にモテるが、本当の恋を知らないロミオ。
勝気な性格ながら親の庇護にあるジュリエット。
そんな二人が運命的に出逢い、恋に落ちた——。
けれど二人の家は古くから因縁を持つ仇同士! 
この恋が許されるはずもないと考えた二人は、ナイショで結婚の契りを交わすが……!? 
運命に弄ばれたロミオとジュリエットが迎える、もう一つの結末とは?

著:吉村りりか イラスト:椎名咲月
定価:[本体620円+税] ISBNコード:978-4-04-727920-9

「もうひとつのロミオとジュリエット」キャラクター

河合祥一郎(かわいしょういちろう)

1960年生まれ。東京大学およびケンブリッジ大学より博士号を取得。現在、東京大学大学院総合文化研究科教授。イギリス演劇・気象文化論専攻。著書に『謎解き「ハムレット」』(三陸書房)、第23回サントリー学芸賞受賞の『ハムレットは太っていた!』(白水社)、『「ロミオとジュリエット」——恋におちる演劇術』(みすず書房)など。共編著に大修館シェイクスピア双書『ハムレット』(大修館書店)など。気鋭のシェイクスピア研究者の一人である。

東京大学教授 シェイクスピア学者 河合祥一郎先生推薦!!

名作『ロミオとジュリエット』に隠されていた驚くべき真実。
この永遠の恋物語に、新たな光が!

若い読者をどきどきさせるようなわかりやすい語り口が何よりの魅力のライトノベルだ。しかも、二人の運命的な出会いの瞬間にオルペウスの神話を重ねるなど、高度なテクニックを用いているところもニクイ。名作のなかにある「どきどき感」を実際に感じさせてくれる巧みな表現によって、あなたもジュリエットの恋を体験できるでしょう。シェイクスピア学者として専門家の立場からもおすすめします!

シェイクスピア作品多数ご出演! 俳優・田代隆秀氏からもコメントをいただきました!

田代隆秀

田代隆秀(たしろたかひで)

初舞台は文学座アトリエ公演『ロミオとジュリエット』。シェイクスピアシアター創立メンバー、劇工房ライミング創立。渋谷Jean Jean にてシェークスピア全37作品の内33作 品に出演。主な舞台『十二夜』『リア王』『マクベス』『から騒ぎ』『リチャード三世』、ミュージカル『キャバレー』、『レ・ミゼラブル』日本初演。その 他、こまつ座『雨』、加藤健一事務所『三人姉妹』、劇団四季『ハムレット』『オペラ座の怪人』『鹿鳴館』、浅利慶太プロデュース公演『ミュージカル李香 蘭』『思い出を売る男』『この生命誰のもの』、新国立劇場『世阿弥』『桜の園』他多数。2016年11月新国立劇場『ヘンリー四世』出演予定。

古今東西恋愛物語の代表作といえば「ロミオとジュリエット」。僕らの世代は、オリビア・ハッセーが可憐なジュリエットで登場する60年代後半のフランコ・ゼフィレッリ作品、90年代のディカプリオが剣を銃に置き換えて演じた現代もののバス・ラーマン作品を思い浮かべます。
演劇界でも様々な演出があり人気の演目です。70年代、我が劇団もT-シャツとジーンズ、バックにロックバンドというスタイルで上演しました。あの蜷川幸雄さんのシェイクスピア演出第1作目も「ロミオとジュリエット」です。舞台上で演者が台詞を発すれば、そこにロミオとジュリエットが立ち表れます。それほどシェイクスピアの戯曲は普遍的で、時代設定、音楽、衣裳、多様なアレンジを可能にします。
本書の著者はシェイクスピアの長台詞を今の人にわかりやすいように具体的な表現に書き換えています。これはある種、演出家の目であり、俳優の心の動きでもあるのです。読者の皆様、是非本書とともに原作もご一読を!